『配色アイデア手帖』圧倒的なボリューム感

職業的に必要な本

簡単なチラシやページレイアウトを作るときに、見出しやタイトルをどんな色にしようか? と毎度のように悩みます。

アプリにもともと設定されている色を使えば、色分けはできます。
でも、これを見せてもプロっぽくはないな、、、という懸念が残る場合は多いです。

そういう時にこの本を見ると、なるほど、こういう色の組み合わせで、こんな印象になるんだ! とお手本が見つかります。非常に助かります。

配慮が行き届いていて使いやすい

この本の奥付を見ると写真素材の提供元としてストックフォトのShutterstock、PIXTAが書かれています。

いろんな写真を集めてられ、それぞれの配色のイメージ写真として使われています。あるいは、集めてきた写真を本にして、そのイメージに沿った配色をまとめたページもあるのかもしれません。

いずれにしても、それらの写真が目次やページ内で効果的に使われています。

また、紹介されている色それぞれについて、CMYK、RGB、HTMLのカラーコードが書かれているのもありがたいです。

実際に使うときは、その色はアプリ上でこの数値を入力することで再現できます。
デザイン関連のアプリはもちろん、エクセルなどでも使うこともできます。

見出しの千本ノック

この本のすごいところは、まず一つには、いくつかの章を設定し、収めていく配色を選び、それぞれの配色の色を決めていく、その作業にあります。

章の分け方も最初から決まっているわけではありません。この本では、「Part02ロマンティック」「Part04フレッシュ・クリア」などがありますが、この分け方も大変だっただろうと思います。

配色それぞれのページには、見出しとエッセイが入っていて、その配色の世界観や知識を伝えています。収められている写真との兼ね合いもありますし、重複してもいけません。

おそらく著者の方と編集の方が協力しながらつけていったのだろうと思います。

配色には名前がありません。どんな場合に使うかの決まりもありません。

そういうもともと何も決まっていないものではありますが、私のような読者は、ある程度の方向づけをして伝えてもらわないとどう使ってよいかがわからない。

この本の見出しやエッセイには、そういう方向づけの意味があります。
「こんな感じの時に使うといいよ!」と教えてくれているのです。

色選び、組み合わせの吟味、ストックフォトからちょうどよい物を選び、全体の構成を作り、見出しやエッセイを付け、紹介しているそれぞれの色の数値を整理し、それらの確認をして、、、127の配色を用意するのは大変な労力だったと思います。

造本の感じもよいです。いろんな配慮があって作られている本です。

hosokawakobo
細川生朗 Hosokawa Seiro
1967年生まれ。1991年に情報センター出版局に入社。『水原勇気0勝3敗11S』『いちど尾行をしてみたかった』『笑う出産』などのヒット作を編集。1994年に『きょうからの無職生活マニュアル』、1998年に『旅の指さし会話帳①タイ』を企画・編集。いずれも累計100万部以上のシリーズとなる。2001年に情報センター出版局を退職。その後、フリーの編集者として、実用書を中心にした単行本の企画・編集、自費出版の写真集や記録集の編集、社史の編纂などを手がけつつ、指さし会話帳シリーズの編集も続けている。