『沈黙のWebライティング』600ページ超を一気に読んで知識がざっくりと頭に入る!

Web記事を書く参考書

仕事上、紙媒体だけではなくて、Webの記事を書くこともあります。

紙の上で、どうやって読む人を引きつけるか? どうやってわかりやすくするか?
といったことは昔からやり続けているのでノウハウがあります。

でもWebは紙とはまた違います。

1)たくさんある記事の中から、見つけ出されて初めて読んでもらえる
(紙はそれが目に入ったところからを考える)

2)記事の目的が、その文章で伝えていること以外にある場合が多い。商品への誘導や広告のクリックなど。
(紙のほうが、記事自体が目的であったり、そのものの広告表現だったり直接的)

1のほうは、いろいろ勉強し、Web上で文章を書く経験をする中で納得はしました。
2のほうは、まだまだ加減がわかりません。あるいは、私の理解がまだ足りないかもしれません。

1、2ともに、記事を作る中で勉強していくしかないのだろうと思います。

『沈黙のWebライティング』松尾茂起著/上野高史作画、MdN、2016年

この本は、そういったライティングの考え方を教えてくれるものです。

このサイトのことを考えて購入

このブログを掲載しているサイト「細川工房の仕事」は、細川工房の屋号で編集をしている私、細川生朗が書いています。
今後の仕事の展開を考えたときに、Webで集客することを目標として取り組んでみようと思い、充実させようとしています。

もともとサイトを立ち上げたのは、2020年の5月。
その後1年経って、サイトの構成やページの見直しを進めています。

そういう作業を進めるにあたって、Webライティングを勉強しようと思ってこの本を購入しました。

ですので、もしこの文章がよいものであるならば、本の影響はあります。

よい文章でないならば、この本が悪かった? いやいや、そういうわけではありません。

面白く読めて、復習に使いやすい

この本は、なんと632ページ。

そんな本どうやったら読めるの? と思うところですが、ほとんどのページは登場人物のセリフで進行するので、1ページあたりの文章量はあまりありません。

もともと、Webページのコンテンツがあり、それを書籍化したので、こういう作りになっているようです。

セリフがずっと続いてるページが面白いの? と思われるかもしれませんが、これが面白い。
登場人物達が、なだれ込んでいく物語が面白いのです。

荒唐無稽なとこもあるのですが、Webの勉強しなければ、と思って読む側からすると、その荒唐無稽さに救われます。
なので、ページがどんどん進みます。

いつの間にかWebライティングの知識を得ることよりも、ストーリーを追いかけはじめ、巻末まであっという間にたどり着きます。

ストーリーの合間に、Webライティングはもちろん、サイトのコンセプト作りなど、Web全般の解説もあります。

その辺はある程度読み飛ばしても、あとからまた読んで復習することが出来る。ざっくりと全体像を掴めるのが良い点だと思います。

今、私のWebライティング技術がイマイチだとしても、今後この本を復習することで、レベルアップできるかもしれません。

謎も多い本

ページ数が多い本なので、印刷する経費も結構大変なはずです。
出版社からすると、電子書籍で読まれる方が良いのかも知れません。

ただ、この紙の書籍が、2016年11月に初版第1刷、2021年2月に第2版第17刷となっているので、紙の本もよく売れているようです。

ここまで紙で売れることを想定していたのかどうか?

また、ページのデザインも、結構アバウトな感じがあります。
結果的には、そのゆるい感じが本を読み進める上で良い面もあるのですが、そこまで計算されていたことなのか、計算外にうまくいっているのか? そういうところも不思議な本です。

hosokawakobo
細川生朗 Hosokawa Seiro
1967年生まれ。1991年に情報センター出版局に入社。『水原勇気0勝3敗11S』『いちど尾行をしてみたかった』『笑う出産』などのヒット作を編集。1994年に『きょうからの無職生活マニュアル』、1998年に『旅の指さし会話帳①タイ』を企画・編集。いずれも累計100万部以上のシリーズとなる。2001年に情報センター出版局を退職。その後、フリーの編集者として、実用書を中心にした単行本の企画・編集、自費出版の写真集や記録集の編集、社史の編纂などを手がけつつ、指さし会話帳シリーズの編集も続けている。